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2022.05.07 マーケティング

YouTube広告運用のコツ・成果に繋がる3つのポイントとは?

YouTube広告運用のコツ・成果に繋がる3つのポイントとは?

YouTubeは世界最大規模の動画プラットフォームとなっています。こうした背景からYouTubeへ広告を出稿することは、非常に効果的とされています。特に近年は動画広告の市場が成長しており、今後も上向きの傾向が続くと考えられています。また、市場における動画広告の割合が高まるにつれて、インターネット集客における動画広告の重要性はさらに増すことが予想されています。今回はこれからの時代に必要不可欠とされる動画広告、その中で特に注目を集めているYouTube広告の内容、運用方法について解説していきます。

YouTube広告の内容

YouTube広告とは? 

YouTube広告とは、動画の視聴前や途中で表示される広告や検索結果のページ上や関連動画のサムネイル周辺に表示される広告のことです。この広告の種類は多岐にわたっており、テキストや画像広告に限らず、動画広告も掲載が可能とされています。また、Googleアカウントにログインしていれば、そのユーザーの興味や関心ごとに合わせて表示される仕組みとなっているので、各個人に対して効果的にアプローチできることが特徴です。

YouTube広告のメリットとデメリット 

YouTube広告のメリットは、関心や興味を持つ属性を絞って広告を出稿することができる点です。また、動画広告の場合はユーザーに視聴されてはじめて広告費が課金されるシステムとなっており、費用対効果が高い点も特徴です。

一方でデメリットもあります。最も懸念されていることが動画広告を出稿することに伴うイメージです。動画広告のタイプによっては、スキップできないものもあるため、ユーザーにストレスを与える可能性があります。また、動画広告の質によってはブランドイメージを損なう場合もあるでしょう。

ですが、こうしたデメリットは動画制作のクオリティを高めることで補うことができる問題です。

YouTube広告の内容

YouTube広告には5種類の広告出稿形式があります。

①インストリーム広告

インストリーム広告とは、YouTubeの動画ページやGoogle動画パートナーサイト、アプリに表示される広告のことです。この広告には2つの種類があり、動画が5秒間流れた後にスキップ可能となる広告と15秒以下の動画でスキップ不可の広告があります。

②TrueViewディスカバリー(ディスプレイ)広告

 YouTubeの検索結果、YouTubeの関連動画の横、モバイル版YouTubeのトップページの3箇所に表示される広告をTrueViewディスカバリー(ディスプレイ)広告といいます。こちらの広告は動画以外にもディスプレイ広告として静止画やGIFアニメーションで出稿することも可能です。

③バンパー広告

 バンパー広告とは閲覧動画の途中や前後で再生される6秒以下の広告のことで、ユーザーがスキップできないのが特徴です。

④アウトストリーム広告

YouTube以外のGoogleに関連するサイトやアプリに配信できる広告をアウトストリーム広告といいます。この広告を出稿することでYouTubeのユーザー以外にも動画広告の配信をすることができます。 

⑤マストヘッド広告

マストヘッド広告とはYouTube上で最も目立つ位置に掲載される広告のことで、PCでは左上、スマホでは最上部に表示される予約型の広告のことです。こちらの広告は非常に目立つので幅広いターゲットに対して認知度を高めることができるとされています。

YouTube広告の重要性

YouTube広告は、増加数やアップデートの数からも今後さらに重要になっていくことが予想されています。

 YouTube利用者の増加

YouTubeは日本国内だけで約6500万人もの人に利用されているメディアです。単純計算で日本人の2人に1人が使用しているということになり、日本で最も利用されている動画メディアであることは間違いないでしょう。今日では無線通信システムが4Gから5Gへと移行が進められていることからも明らかなように、高画質や容量の大きい動画の視聴に適した通信環境の整備が進められています。こうした技術の発展によって今後ユーザーはさらに快適に動画コンテンツを利用することが可能となります、こうした背景から、今後さらにYouTubeの利用者はさらに増えることが予想され、YouTubeを中心としたさまざまなコンテンツ制作やビジネスが展開されることが期待されます。

頻発するYouTube広告のアップデート

最近ではYouTube広告が頻繁にアップデートやガイドラインの更新が行われています。こうしたことからもYouTubeを運営するGoogleが広告に対して力を入れていることがわかります。 

ショッピング広告をYouTubeでも配信できるように 

YouTubeのホーム画面や検索結果画面でも、ユーザーが視聴する動画の傾向や登録チャンネルに合わせたGoogleショッピング広告が掲載できるようになりました。

Trueviewアクションキャンペーンにて、コールトゥアクション(CTA)を設定可能に 

Trueviewアクションを進化させた動画アクションキャンペーンをより多くの場所で利用できることになったことで、従来の動画コンテンツのみのフォーマットから誘導先のサイトURLとCTAボタンを同時に表示することができるようになりました。これによりYouTube広告の情報の価値が高まり、多くのユーザーをサイトへの誘導することが可能となっています。

ユーザー側だけでなく、広告を提供する媒体側もYouTube広告に力を入れて開発を進めていることがわかるので、今後もYouTube広告の積極活用は有効な手段となるでしょう。

https://support.google.com/google-ads/answer/7671017?hl=ja

YouTube広告運用の3つのポイント

 動画広告が流行っているという理由のみで安易にYouTube広告配信に関心を持つことは危険です。YouTube広告を運用するにあたって意識をするべきことを、目的、ターゲティング、クリエイティブの3つに分けて解説していきます。

目的に合わせた追うべき指標の決定

YouTube広告を掲載する目的をはっきりとさせることが重要です。現状の商品・サービスの販売促進において、解決するべき課題を考えましょう。認知度を高めたいのであれば表示回数やリーチ数、流入数を増やしたいのであればクリック数や視聴率、獲得目的であればコンバージョン(CV)数などの指標を決めて、その数値で良いか悪いかの判断をしましょう。

 安易に広告配信をするのではなく、どの指標の数値をどこまで伸ばしたいのかなど、具体的なプランを最初に設計して配信を始めましょう。

飽きられにくいターゲティング:カスタムインテントの有効活用

動画広告は静止画と比較すると印象に残りやすいというメリットがある一方で、態度変容を起こしやすいという特徴があるとされています。こうした長所はいいことですが、印象に残りやすいものは飽きられやすい、態度変容を起こしやすいということは嫌われやすいというリスクやデメリットもあります。

動画広告というものはユーザーに有益な情報を与えるためのものですが、逆に嫌悪感を与えてしまうことは非情にもったいないです。そのためにも鮮度を保ちやすいターゲティングが重要で、嫌われずに飽きられない広告を作りましょう。

YouTube広告の飽きられにくい代表的なターゲティングにカスタムインテントがあります。カスタムインテントとは商品やサービスに関連するキーワードやアプリ、URLなどを入力すると、Googleがそれに関心があると推測されるユーザーを抽出し、広告配信を行うというターゲティング手法です。他のターゲティングとの大きな違いは、設定した後もGoogleが学習を続けます。直近7日間のユーザーの検索履歴などが学習の対象になるので、検索結果やサイトの閲覧情報をもとに、常に最新の興味や関心があるユーザーを対象に広告を配信できます。

ターゲットとなるユーザーは常に入れ替わります。そのためユーザーが何度も同じ広告を見て飽きるというリスクを軽減することが可能となり、ユーザーの鮮度を保つことができるのです。

目的にあわせたクリエイティブ作成

YouTube広告の最大の魅力は動画による広告出稿ができるという点です。広告の効果をより高めるためにも、ユーザーの興味を引くようなクリエイティブ作成が重要となります。そのためにどのような点を意識すれば良いのかをポイントごとに説明していきます。

①動画化する価値のあるコンテンツを

動画広告であることを有効活用するためには、静止画では表現できないコンテンツを作成することが重要です。一般的には動画の方が認知度を上げるために有効であり、効率よくコンバージョンを獲得できると言われています。しかし、無計画にそれだけを求めて動画広告をはじめたとしても効果は期待できません。何も意味やメッセージ性のない動画広告を出稿したとしても、ユーザーの印象には残らないでしょう。その場合は動画広告ではなく、静止画のディスプレイ広告でも十分です。

静止画でも良いところをあえて動画にするのであれば、ユーザーの印象に残る価値のあるコンテンツ制作をすることが大切です。

②YouTube広告における音声の重要性

YouTubeはただ動画を見るだけでなく、ユーザーは音声も同時に聞いています。そのためYouTube広告にも音声をつけましょう。ナレーションをつけることで、動画広告の説得力が大幅に増すでしょう。

目的に合わせた動画広告の作成を行う

これら2つの前提をもとに認知、検討、獲得のそれぞれの目的に合わせた以下のような動画クリエイティブが有効だとされています。

認知目的:実写

ユーザーにとって最もイメージしやすいのが実写による動画広告です。テレビCMなどのように役者やタレントを起用して撮影や制作を行います。認知度を目的とする場合は世界観を伝えることが最重要となるため、高額な製作費をかけたとしてもクオリティの高い動画を制作したほうが効果的です。

検討目的:キャラクターアニメーション

キャラクターイラストなどを作成し、それに動きをつけて商品の内容を説明するというものです。キャラクターの広告での起用は比較検討層に商品の詳細を説明するために有効だとされています。最近では簡単にアニメーションを制作できるサービスが充実しており、実写と比較してコストを抑えることも可能です。

獲得目的:モーショングラフィックス

チラシやサイトなどの静止画素材をつなげてスライドショーのような動画を制作するものです。上記2つと比較すると安価、そしてスピーディーに製作することが可能なため、仮説検証がしやすいことが特徴です。

以上のように、目的に合わせた動画フォーマットを選択しましょう。そのうえで以下の4つの要素に分けて、クリエイティブ制作を組み立てると、さらに動画広告が有効になるとされています。 

注意喚起

ユーザーに動画を最後まで見てもらい、商品に興味を持ってもらうためには、冒頭の2秒で視聴者を惹きつけることが重要とされています。ユーザーのインサイトに触れるような問題提起、共感を呼ぶような呼びかけなどが有効とされています。

興味関心

動画の冒頭で問いかけた問題の答え、解決策となるような内容が有効だとされています。シンプルでわかりやすい商品説明や、ユーザーが抱えていると予想される悩みの解決策を伝えましょう。専門用語などはなるべく使用せず、伝わりやすさを重視することも大切です。

利益

ユーザーが商品を利用するメリットや利用後の未来、そして購買へと移る行動のハードルを下げるための補足情報を伝えましょう。

行動喚起

購入や申込み、サイトへの誘導など具体的な次のアクションを提示し、誘導しましょう。

作って終わりじゃ意味がない!クリエイティブの検証方法

これまで目的の設定、ターゲティング、クリエイティブの方法について紹介してきました。これら全てを完了しただけでは、効果が出るとは言い切れません。一時的なキャンペーンや特別なイベントの集客に動画広告を用いる場合は、それでも問題ないですが、引き続き成果を出していきたい場合はクリエイティブのABテストの方法も考えてから配信しましょう。

それではクリエイティブのテストについて解説していきます。

大きな要素から順にABテストを行う

ABテストとは大きな要素から順番に二択なり三択から選択肢を絞っていくテストの方法です。例えば野菜ジュースであれば、サービス自体の伝え方を「野菜ジュース」と伝えるのか「健康食品」と伝えるのか、「価格」と「効果」のどちらを伝えたいのか、「1日〇円」と伝えるのか、「1ヵ月〇円」と伝えるのかなど大きな要素から徐々に細かい要素へと順番にテストしましょう。この方法でテストを行うことで準備不足やスケジュール調整のミスなどのリスクを減らすことができます。

まとめ:YouTube広告を出稿して効果的に運用しよう

今後YouTube広告は、今以上に重要性が高まる可能性を秘めています。ユーザーの年齢層や属性など、顧客層を細かく絞って動画広告を出稿することができるため、効果を発揮しやすい広告展開が可能です。

YouTube広告をより効果的に活用するためには、

  • ユーザーの増加と広告の機能の充実から、YouTube広告の有効活用は必須
  • 安易に動画広告に関心を示すのではなく、目的と必要性の慎重な検討や設定を実施するべき
  • 将来を見越した配信スケジュールとクリエイティブ設計が有効
  • などといった点を意識することが重要です。

産駒広告ではなく自分でチャンネルを作る場合

ただしYouTubeで自社製品を宣伝するのは広告を運用するだけではありません。自社チャンネルを制作し、それを広告の場として運用する方法もあります。

ただ、YouTubeで独自のチャンネルを公開する上では、YouTubeというメディアの特性を理解しておくことが重要となります。例えばYouTubeを広告チャネルの中で分類すれば、動画広告に該当します。この動画広告で最も一般的なのはテレビCMだと思います。そこで今回はYouTubeとテレビCMを比較していきます。

テレビCMの最大の特徴は即座に多くの人にリーチできる点です。一方で非常にコストが高い点がデメリットとしてあげられます。また、放送の時間が15秒~30秒と短い点もデメリットと言えるでしょう。こうしたことから商品の特徴を視聴者に理解してもらうことは難しく、商品の認知をしてもらうことに精一杯となってしまいます。

また、一部の完成度の高いCMを除けば、一つひとつのCMに連続性がない点も課題の一つです。企業や商品の課題がシーズンごとに違うため、連続性が生まれにくいのです。そのためテレビCMは企業や商品の認知度を高めることができたとしても、ファンを増やすことは難しいでしょう。

つまりテレビCMというものは、短期間で認知度を大幅に増やすことに特化した広告チャネルだと言えるでしょう。テレビ局の特定の放映権を買い取り、メインスポンサーとなって長時間にわたって商品に関連する番組を放映するという手段もありますが、これは非常に高コストであり、大企業を除けば実現は難しいでしょう。

その点YouTubeは10分以上の動画が多く、ユーザーの動画視聴時間も長いことが特徴です。その結果ユーザーのエンゲージメントが高く、チャンネルとユーザーの関係性が強固なものとなっています。最初は商品や企業に対しての興味が薄くても、コンテンツが面白ければチャンネルの登録者増につながります。そのチャンネルを視聴することが習慣となれば、その動画内で紹介されている商品やサービスに愛着が生まれる可能性もあります。もしくは演者のファンが増えることで、彼ら彼女らが利用しているものとして強い関心を抱かせることも可能です。その結果、商品やサービスの良さがユーザーに伝わり、購買意欲の向上につながります。

また、YouTubeならではの「チャンネル登録」をユーザーにしてもらうことで、ある程度は継続的に動画を視聴し続けてくれるという点も特徴の一つです。

YouTube単体だと拡散性はありませんが、URLなどを用いてSNSで気軽にシェアすることが可能です。テレビCMよりは気軽に拡散することが可能なため、ユーザーについ拡散をしたくなるようなコンテンツを制作することができれば、高い宣伝効果が見込めるでしょう。あるいは口コミで広がることもあります。

興味を持つ入口がコンテンツの面白さや充実さという点もYouTubeの特徴です。そのため、顕在化していない潜在顧客層に対しても商品をリーチできるという点も、他の広告チャネルより優れていると言えるでしょう。

そしてテレビで放送枠を買い取るよりも、YouTubeは圧倒的に低予算で実現できる点も大きなメリットです。しかし、YouTubeにもデメリットがあり、運用を開始した最初の数カ月は再生回数を増やすことができないということは懸念すべき点です。ある程度は長期戦を覚悟する必要があります。成功さえすれば、最終的にテレビと比較すると低予算で実現可能なため、企業としてのリスクは少ないと言えるでしょう。

有名チャンネルに宣伝内容を含んだ動画を公開もらう宣伝方法も

YouTubeには「企業案件」というものがあります。これは動画の内容を自分たちでコントロールできないことも多く、その成果も読めないので、チャンネルを運営する側とすれば操縦不能な部分が多くなってしまいます。しかし、同じクリエイターと共に繰り返し商品を宣伝していくと、そのファンが商品のファンになる可能性を秘めているので、魅力的な選択肢と言えるでしょう。人気の高いチャンネルで動画が公開されるため、多くのユーザーに対してリーチが可能で、即効性があるという点も魅力です。

最後

以上がYouTubeの広告を運用する方法や、YouTubeチャンネルを広告として取り扱う方法でした。もしほかに不明点などあれば、Youtube分析や企画コンサルを専門とする株式会社Luaazにぜひお気軽にご相談下さい。

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LuaaZ広報部

LuaaZ広報部です。LuaaZに関する様々な情報や、YouTubeチャンネル成長に役立つ情報などをお届けいたします。

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