YouTuberがチャンネルを伸ばすために絶対に行うべき分析と利用すべきツール

YouTuberがチャンネルを伸ばすために絶対に行うべき分析と利用すべきツール

近年、個人から法人まで、YouTuberは増えてきています。しかし必ずしも全員が成功するわけではありません。というのも、何個も動画を投稿しても再生数が伸びないことは多々あり、どんな打ち手をとればいいのか悩むYouTuberは多いのではないでしょうか。YouTubeの再生数を伸ばすには闇雲に動画を投稿するだけでなく、そこで今回はYouTubeチャンネルを育てるために、自身のチャンネルの分析方法だけでなく、現在大きく伸ばしているYouTuberの分析も行っていきます。

▼自身のYouTubeチャンネルの分析

自身のチャンネル分析を行う場合は、主にYouTubeアナリティクスを活用して分析を行います。

1,YouTubeアナリティクスの使い方

YouTubeアナリティクスはYouTube公式が提供しているツールで、自身のチャンネルの状況を分析することができます。YouTubeのクリエイターツール内左サイドバーにある「アナリティクス」を選択することで、自身のチャンネルについて確認することができます。

YouTubeアナリティクスで確認できる項目は「総再生時間」「視聴回数」「インプレッション数」「トラフィックソース」「視聴者維持率」「ユーザー層」「再生地域」の7つです。

ユーザー層の項目では、自身のチャンネルの視聴者の性別、年齢、住んでいる地域といった情報を確認できます。このデータを見ることで自分のチャンネルの視聴者層がどんな人なのかを知ることができ、動画投稿する際の参考にすることができます。

インプレッション率の項目では動画のサムネイルがどれくらいの頻度でクリックされているかを確認することができます。また、トラフィックソースを確認することで、自身のチャンネルがどのような流れで見られているのか把握することができます。

視聴維持率の項目では動画の平均視聴時間がどれくらいなのかということから、どの時間まで何%のユーザーが滞在しているかといった詳細なデータまで確認することができます。これを分析することで自身のチャンネルの動画のどの部分が再生されていてどの部分で停止されるのかといったことを把握でき、動画作成を見直すきっかけになります。

また、YouTubeアナリティクスでは動画ごとに期間を設定しての比較を行えたり、数か月前の動画も遡って分析が行えるなど便利な機能が揃っています。長い期間ヒットしている動画を改めて分析することで新しい気付きが得られるかもしれません。

他にもYouTubeアナリティクスは公式が提供しているツールなので、集計されているデータが正確だという良さもあります。

非常に便利なツールであるYouTubeアナリティクスですが、使い方も難しくありません。PCの場合はYouTubeの画面右上にあるアイコンをクリックし、メニューの中から「YouTube Studio」を選択します。そしてクリエイターツールの画面から「アナリティクス」を選択すると利用することができます。

スマホの場合は「YouTube Studio」というアプリをインストールしなけれなりません。アプリをインストール後、ログインして自分のアカウントをタップします。さらに、左上の白い3本線をタップ。すると「アナリティクス」の項目が表示され、その項目をタップすれば使うことができます。

2,YouTubeアナリティクスの分析方法

「概要」ページ内の最下部の「詳細」をクリックすることで、各動画ごとのアナリティクスの数字を見ることができます。

画像にあるインプレッション数とはYouTubeがその動画をおすすめした回数になります。このインプレッション数が高くなるような動画を投稿することがチャンネルを伸ばすことに繋がります。

インプレッションのクリック率といった項目もあります。ここを見ることで動画の企画の面白さや、サムネイルのクオリティについて分析することができます。動画の企画自体が面白い場合はサムネイルのクオリティが低くてもクリックされ、インプレッション数が増えることで動画がどんどん拡散されていきます。サムネイルを工夫してもクリック率が悪い場合は動画の企画を見直す必要があるかもしれません。逆に、動画の企画が良くてもサムネイルのクオリティのせいで見られていないこともあるかもしれないので、動画公開後の数時間でクリック率を確認し、サムネイルを差し替えるといったこともあります。

平均再生率も大事なデータのうちの一つです。平均再生率が高い動画は多くの視聴者から受け入れられたものなので、企画やサムネイル、編集などを参考にすることができます。もちろん、インプレッション数が増えることでメインの視聴者層以外まで拡散され、平均再生率が下がってしまうといったことも起こるため単純な比較は難しいといったことは理解しておく必要があります。

また、動画ごとのチャンネル登録数も重要です。これを分析することでどのような動画からファンになった視聴者が多いのかを知ることができ、動画投稿の参考にすることができます。

▼他のチャンネルを分析することができるツール

・NoxInfluencer

NoxInfluencerはクリエイターのために作られた分析ツールで、YouTubeアナリティクスとは異なり自分以外のチャンネルを分析することもできます。

NoxInfluencerで確認できる項目は「登録者数」、「視聴者の年齢や性別」、「合計視聴回数」、「動画1本あたりの再生数」、「合計動画数」の6つです。

登録者数の項目では国や地域ごとの分析が可能です。また、独自に算出されたスコアも参考にすることができ、分かりやすいようにレポートにまとめられています。

YouTubeの推定収益なども算出されているので、他のチャンネルの推定収益を確認し、目安にできます。

特徴としては他のチャンネルの分析を行うことができるため、自身のチャンネルとの比較によって強みや弱みを理解することができます。

使い方も簡単でNoxInfluencerのサイト内の検索ボックスにチャンネル名やURLを入力するだけで情報を確認することができます。

・kamui tracker

莫大な動画視聴データ、YouTubeチャンネルのデータ、タイアップに関するデータを保持しており、それらを踏まえた高精度の分析が魅力的な分析ツールです。

このツールの特徴として、「商品動画検索機能」といったものがあります。これはYouTubeチャンネルと企業とのタイアップ情報を確認できる機能となっており、視聴回数順に並べられたデータを確認することで、見られているタイアップがどんな企業やどんな商品についてなのかを把握できます。

また、自身のチャンネルの視聴者が他にどのようなチャンネルを登録しているのか確認できたり、今トレンドになっているキーワードは何なのか確認できる機能もあります。

kamui trackerには有料版と無料版の2つが存在しています。無料版で行えるのはチャンネル分析や、トレンドのキーワード分析だけですが、有料版では動画やチャンネルの検索、タイアップ情報についての分析が行えるため、詳しく分析したい場合は有料版を活用するのがオススメです。

利用するにあたって会員登録が必要になります。メールアドレスを登録し、そのメールアドレスに送られてきたURLを開いて情報を入力するといった手順で会員登録が行えます。利用できるのは登録者数100人以上のチャンネルを持っている人だけなので注意が必要です。

・AZTECA

AZTECAは、YouTubeの検索順位を調べるためのツールです。

キーワードごとに「動画の順位」、「上位の動画のチャンネル」、「チャンネル登録者数」、「再生回数」、「高評価数」、「低評価数」を確認できるため、どのキーワードが旬なのかといったことについて分析することができます。

検索順位を見ることで、自身のチャンネルが他のチャンネルと比べてどれくらい検索されているのかということについて知ることができます。また、どのような動画が沢山検索されているのかについても知ることができ、他のチャンネルとの比較を元に自身のチャンネル運営を見直すことができます。

利用するにあたって会員登録が必要になります。利用規約に同意して情報を入力することで仮登録が完了し、送られてくるメールのURLにアクセスすることで本登録が行われます。基本は有料のツールですが無料でも機能制限ありで利用できます。

・TUBERS

クリエイターをサポートするためのアプリで、国内最大級のチャンネルデータベースを持っているのが強みです。

有料になっており、企業や広告主をターゲットにした「TUBERS ダッシュボード」と、無料で誰でも使える「TUBERS YouTubeチャンネルランキング」。他にもクリエイターのためのアプリを提供しています。データベースにはあまり大きくないチャンネルから有名なチャンネルのものまで様々なデータが記録されています。

TUBERS ダッシュボードでは各チャンネルの再生数や登録者数の伸び率、デモグラフィック属性情報やエンゲージメント率といったデータを確認できます。また、タイアップの効果について、独自の手法で分析されたデータが見れるため、タイアップを依頼したり、受ける際に参考にすることができます。

他にもリスト機能が存在しており、気になっているチャンネルをまとめて分析することができます。検索機能やCSVレポートなどの機能も備わっており、使いやすいツールとなっています。

TUBERS ダッシュボードはターゲットが企業や広告主なので、利用するにはサイトから申し込まなければなりません。

TUBERS YouTubeチャンネルランキングは、以下のサイトから利用できます。https://creators.tubers.app/japan

▼ツールを活用しないYouTuberチャンネル分析

YouTuberの分析は様々な手法がありますが、最終的にはYouTubeの企画や構成に詳しい人の目視による分析が最も示唆に富んでいます。そこで今回は弊社のYouTube作家がYouTuberを分析する際の目線についてここでは解説していきます。今回は特に現在流行っているトレンドを踏まえた上でYouTuberを分析していきます。

・ショート動画に関して

まず近年、YouTubeではTikTokの影響も大きいのか、縦長の短尺動画であるショート動画が流行しています。この機能は2021年夏にYouTubeに実装されており、YouTube内のショート動画のタブをクリックすると、1分以下の動画が次々と再生されていくものです。そのため、基本的にはホーム画面や検索面上には出て来ないため、サムネイル画像などを設定する必要がなく、YouTubeのレコメンドでどんどん再生数が増えていく機能になっています。

こう聞くと露出面が少ないようにも思えるかもしれませんが、1本1本の動画尺が短く、どんどん再生されていくため、従来の動画よりも再生数が伸びる傾向にあり、まだ未接触のユーザーに自身のチャンネルの魅力を端的に伝える格好の場になっています。

・ショートを上手く活用:バヤシTV

バヤシTV – YouTube

低糖質料理を作って食べるというコンセプトを掲げ、インパクトのある料理動画を投稿しているクリエイターです。YouTubeだけでなくTikTokでも人気を集めており、TikTokのフォロワー数は1400万人以上というものすごい数字を持っています。

投稿されているものは料理系のショート動画が多く、これは海外でよく採用されている形式になっています。実際に、コメント欄には外国語のコメントも多く存在しており、日本だけでなく海外の視聴者がいることが人気の要因のうちの一つだと考えられます。このように海外でバズっている形式を日本のクリエイターが採用して伸びるといったケースが近年では増加しています。

ショート動画は前述の通り、再生回数が伸びやすい傾向にありますが、その反面広告単価が低いというデメリットもあります。ただ、ショート動画をきっかけに知名度が広がり、他の動画も見るようになるといった流れにつなげることができるので、ショート動画を上手く活用することはチャンネルを伸ばすうえで重要です。

・切り抜き文化に企業が適応:日テレ公式チャンネル

日テレ公式チャンネル – YouTube

このチャンネルは日本テレビが運営する公式チャンネルで、番組の宣伝動画や、番組内の名場面を切り抜いた切り抜き動画が投稿されています。

現在のYouTubeでは気軽に見れる切り抜き動画が全盛を極めています。テレビ局が持っているコンテンツをそのままYouTubeに配信したとしても、見る人が多いとは限りません。しかし、切り抜きというYouTube特有の形態に寄せることで視聴する人が増え、コンテンツが拡散されやすくなります。

このようにコンテンツを保有している企業が、切り抜き動画を投稿して拡散されることで、本来そのコンテンツを見なかったであろう人までコンテンツが届き、再生回数や視聴率の増加に繋がります。

・40代以上のコンテンツも増加中

YouTubeといえば、もともと定年層向けコンテンツが多いプラットフォームとして有名でしたが、近年は30代や40代以上向けのコンテンツも増加傾向にあります。まだまだこのジャンルはまだまだ成熟前であり、この年齢層に適したコンテンツではあるものの、成熟前だからこその過激さが散見されています。

・年齢層が高いコンテンツも流行:サレ妻みほの修羅場

サレ妻みほの修羅場 – YouTube

高めの年齢層の視聴者をターゲットとしたやや過激なジャンルのうちの一つが、「サレ妻」というジャンルです。

サレ妻とは浮気をされてしまった妻のことを表すネット用語です。そして「サレ妻」の告発動画のようなものが、昨今YouTube上では流行り始めており、代表チャンネルのうちの一つがこの「サレ妻みほの修羅場」というYouTuberです。

このチャンネルではみほさんの浮気をされた経験談を料理動画を背景にテロップで流していくといったコンテンツが投稿されています。

目を惹くサムネイルに加え、浮気というインパクトのある経験談が、特に社会人以上の年齢層に人気を集めています。過去には、20代女子が婚活の失敗を語るなどの不幸系Vlogなどが流行ったことがあることからも、このような不幸自慢的なこんてんつ伸びることが多く、それの高年齢版という形になっているのかもしれません。

なおこのように対高年齢層向けのコンテンツが増えてきている一方で、高年齢のYouTuberも増えてきています。そのうちの一つが「Watercolor by Shibasaki 」というチャンネルです。

Watercolor by Shibasaki – YouTube

このチャンネルは画家の柴崎春通さんが水彩画の添削動画を投稿しているチャンネルになっており、チャンネル登録者数は136万人と人気を集めています。

柴崎さんの年齢は74歳と、YouTubeに動画投稿をしているクリエイターの中でも最高齢級に当たります。YouTubeのクリエイター側、視聴者側の双方の年齢層の広がりを感じさせてくれるチャンネルです。

このチャンネルには柴崎さんが持っている画家としての技術を存分に活かした動画が投稿されています。このように何らかの技術を既に身につけているクリエイターは、その見せ方の工夫次第でチャンネルを伸ばすことができます。

なおこのチャンネルの素晴らしい点は、低年齢層から上の世代まで、幅広い世代が楽しめる編集になっている点ではないでしょうか。このチャンネルを見ると、年齢が上だからといって、若者に見てもらえないわけではないことがわかりますね。

・Vtuber

YouTuberには様々な人気ジャンルがありますが、最人気ジャンルのうちの一つがVtuberではないでしょうか。そんなジャンルにおいて、圧倒的な速度でチャンネル登録数100万人を達成したYouTuberがいます。それが「壱百満天原サロメ 」です。

・Vtuberという一大人気コンテンツ:壱百満天原サロメ / Hyakumantenbara Salome

壱百満天原サロメ / Hyakumantenbara Salome – YouTube

にじさんじ所属vtuberの壱百満天原サロメは、Vtuber界では最速となるわずか17日でチャンネル登録数100万人を達成したチャンネルになります。

まずこれだけ大きく伸びた要素のうちの一つとしては、「にじさんじ」という強い事務所の存在を忘れてはいけません。これはVtuberに詳しくない層にわかりやすく例えるとすると、男性アイドル界におけるジャニーズ事務所的、女性アイドル界における坂道グループ的な存在です。ですのでそこから新人が出てくるというだけで、箱推しのファンがこぞってチャンネル登録するため、どんなチャンネルであれ、初速は保証されている側面はあります。

とはいえそれだけの要因ではこれほどのチャンネルにはなりません。この新人YouTuberが爆速で伸びた要因の一つとして、キャラ付けが抜群に上手かったということがあげられます。壱百満天原サロメはお嬢様に憧れる一般人といったキャラ付けが為されており、お嬢様口調でのゲーム実況を行っています。このキャラ付けのインパクトが凄まじく、Vtuberのファン層はもちろん、それ以外の界隈にも知名度を広げることに成功しました。

本チャンネルでは、人気要素を掛け算すると大バズりする可能性があるということを示す好例になったのではないでしょうか。

・海外向けの発信によって成功:そろそろ旅行 / Solo Solo Travel

そろそろ旅行 / Solo Solo Travel – YouTube

このチャンネルは日本の宿泊施設を海外向けに紹介するチャンネルになっており、再生回数のアベレージも高く、人気を集めています。

このチャンネルに投稿されている動画はタイトルなどは日本語で書かれているようにも見えますが、実は様々な言語に翻訳されています。なので、海外の視聴者がとても多く、実際にコメント欄にも外国語のコメントが数多く残されています。

新型コロナウイルスの流行が徐々に落ち着いてきたということもあり、旅行してみたいという視聴者の気持ちが高まったことで、宿泊施設を紹介するこのチャンネルの需要も高まっており、再生回数の伸びに繋がっています。また、海外では、狭くてコンパクトな部屋をおしゃれとするブームが一部にあり、その影響で日本のネットカフェやカプセルホテルといった狭い宿泊施設を題材にしたコンテンツが伸びる傾向があり、その点でもこのチャンネルの取り上げるコンテンツとマッチしています。

▼最後に

以上がYouTubeチャンネルの分析方法と、分析に使えるツールの紹介になります。この記事を読んでなお、YouTuberの分析に関して不明点があれば、企業チャンネルの設立や運営などを行っている株式会社Luaazにぜひご相談くださいませ。

記事を書いた人

Luaaz編集部

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