YouTube上では高評価数が見られるようになっています。そして多くのクリエイターが高評価ボタンを押すように動画内でお願いしています。なぜ彼らは一様に高評価をお願いしているのでしょうか。そしてこれらのお願いは高評価への誘導に意味はあるのでしょうか。過去に多くの人気チャンネルの立ち上げに成功してきた実績を持つ株式会社Luaazの見解を用いて、これらについて解説していきます。
●YouTubeで高評価の数を増やすべき理由
さて高評価への誘導方法を解説する前に、そもそもなぜYouTuberの皆さんは高評価を視聴者にお願いしているのでしょうか。最大の理由は、高評価の数が増えたほうが、YouTube上で動画をオススメしてもらえるからです。
YouTubeは巨大なプラットフォームで、このプラットフォーム上でのレコメンド機能が強く、ホーム画面や関連動画などでオススメしてもらうことで、視聴数や視聴時間を増やしていきます。
そしてYouTubeは強くレコメンドするかどうかの指針として、動画の高評価の数を測定して、独自のアルゴリズムで「質の高い動画」「質の高いチャンネル」であるかを判断しています。
●低評価はYouTube的にマイナス?
なおYouTubeが「質の高い動画」と判断する指針は、高評価数だけでなく、サムネイル画像のクリック率、視聴維持時間なども関連しています。そして実は低評価数も関係しています。
普通に考えると、低評価数が多い場合、評価にマイナスになってしまいそうなものですが、実は多いほうが評価はプラスになります。というのもYouTubeは低評価が高い動画も「エンゲージメントが高い動画」と認識しています。要するに、どんな感情であれ視聴者の心を強く揺さぶり、低評価ボタンを押させるほどのパワーのもった動画と認識しているのです。
だからこそ、YouTuberの炎上に対する謝罪動画などは、低評価数が多いものの、急上昇ランキングに掲載されたり、様々な関連動画に表出されて、伸びるようになっています。
動揺に、共有ボタンから他のSNSにURLをシェアする、コメントするなどのアクションも同じくエンゲージメントとカウントされており、高評価や低評価と同じく評価されています。
●高評価が高い動画は良い動画なのか
YouTubeのアルゴリズムの観点以外で、コンテンツの面白さという観点でも、高評価率が高いことがすなわち良い動画であるとは限りません。炎上したら低評価が増えることは当然あります。ただ炎上していなくとも、人気が出てくればそれに伴いアンチも増えてくるので、高評価だけではなく低評価も増えます。
ただ毒のない人というか、とがっていない人ほど高評価が付きやすいんですが、その分だけ魅力がなくなってしまう場合が多いです。そのため高評価率が高いからといって、必ずしも良い動画とは言い切れないのが難しいところです。
●高評価率が高い傾向にある人気動画
ある意味では、その象徴として、小学生など子供をメインターゲットとした動画などは高評価率が高い傾向にあります。動きやリアクションが面白いシュールな動画や、かわいらしいキャラクターが歌っているアニメーションものなどでしょうか。
誰も傷つける内容ではないものの、正直、大人が見ると物足りずエンゲージメントするまでもなく、無関心のまま終わってしまうようなものも多いのではないでしょうか。
●意外に高評価誘導につながらない動画
誰も傷つけない動画、でいうと、ペット系の癒やし動画などは高評価率が高そうに見えますが、実はそうとも限りません。というのもペット系の動画だと、動物愛護の観点から、「動物を見世物にするべきではない」という意見が一定あり、結局のところ低評価がつくことは免れないのです。
その意見の良し悪しはさておき、どんなコンテンツにも、必ずそれを嫌がる、反対する層が必ずいるという典型例かもしれませんね。
●高評価に誘導する方法
では最後に、高評価に誘導する方法ですが、結局のところ地道に視聴者の心を揺さぶるような動画を作るしかありません。笑い、感動なんでもいいでしょう。思わず応援したくなるような意見の動画、賛意を示したくなるような情報発信、共感せずにはいられないような内容なども人気ですね。
ただ基本的に刺激的な内容であれば、低評価もセットでついてくることもあるかもしれませんが、高評価の数も増えることになります。だからこそYouTube内ではドッキリなどの企画が人気なのかもしれません。
とはいえ強いてテクニック的な話をするのであれば、動画のどこかのタイミングで高評価をお願いするような一言をお願いしてもいいかもしれません。これらはある場合とない場合では、明確に高評価数に影響が出ます。テロップだけでも効果はありますが、本人の言葉があったほうが、より効果的です。
なおこの高評価の誘導は、大抵は動画の終盤にいれることが多いのですが、タイミングがあれば視聴維持率の高い冒頭などにいれてもいいかもしれませんね。
●最後に
以上が高評価への誘導に関する解説でした。まだまだYouTubeチャンネルの運用についてお悩みのことがございましたら、是非、弊社にご相談くださいませ。